2017 年 6 月定例会 総務委員長報告に対する討論

2017年(平成29年)6月定例会討論[2017年7月7日]
議事録及び録画中継は県議会のホームページにてご覧になれます。
http://www.shimane-pref.stream.jfit.co.jp/?tpl=gikai_days_list&gikai_id=16

 日本共産党の尾村利成でございます。
 日本共産党県議団を代表して、「島根原子力発電所1号機廃止措置計画に係る最終的な了解を了とした」委員長報告に反対する討論を行います。

【「島根原子力発電所1号機廃止措置計画に係る最終的な了解を了とした」委員長報告について】

 わが党は、原発の廃炉には賛成であります。しかし、この度の中国電力の廃止措置計画は、原発の廃炉解体計画と同時に、使用済み燃料を再処理し、危険なプルトニウムを燃やすプルサーマル運転がセットとなっている毒入り計画であります。
本計画の最大の問題は、島根原発の再稼働を前提としていることであります。しかも、その再稼働は、危険なプルトニウムを島根原発2号機で燃やすプルサーマル発電であります。
 わが党は、破綻した核燃料サイクル政策、プルトニウム循環方式にしがみつく本計画を断じて認めるわけにはなりません。
使用済み燃料を再処理する青森県の六ケ所再処理工場の本格稼働の見込みはありません。使用済み燃料の再処理技術は未確立であります。
六ケ所再処理工場は、全国の原発で発生した使用済み燃料を集め、燃え残りのウランと生成したプルトニウムを取り出し、高レベル放射性廃棄物も同時に取り出す放射能化学工場であります。
 世界各地の再処理工場では爆発事故などが相次ぎ、工程自体、いまだ確立されておりません。
 事実、アメリカは商業用原子炉の再処理をやめ、一度燃やしたウラン燃料をそのまま廃棄する「ワンスルー方式」に転じました。また、フランス、イギリス、ドイツは核燃料サイクルの推進をストップ、撤退しました。この世界各国の方向を冷厳に見つめるべきであります。
 仮に、再処理工場が稼働したとしても、回収されたプルトニウムの利用計画、使い道はいまだ未確定であり、全く見通しが立っていません。
 日本はすでに、国内外に約48トンものプルトニウムを保有しています。再処理工場が稼働すれば、年間8トンものプルトニウムが生成され、プルトニウムが累増します。使う当てのないプルトニウムのため込みは、核不拡散条約に抵触し、国際的な信用を失う極めて深刻な問題ではありませんか。
 高レベル放射性廃棄物に至っては、ガラス固化し、地中に埋めて保管する計画でありますが、埋める場所も処分方法も全く未定であることを直視すべきであります。
 最後に、わが党の廃炉事業ならびに原発問題の考えを申し述べます。
 第1に、六ケ所村の再処理施設は閉鎖し、高速炉開発方針を撤回し、核燃料サイクルから撤退すべきであります。使用済み燃料の処分の手段、方法については、専門家の英知を結集して研究開発を進めることが重要であります。
 第2に、民間企業による核燃料物質の精錬、加工、使用済み燃料などの再処理は、直ちに中止すべきであります。使用済み燃料の処分方法の結論が出るまでは、政府の責任で厳重なる管理を行うべきであります。
 第3に、原子力に関する基礎研究と廃炉事業の仕事を担う専門家の確保育成を強力に進めるべきであります。
 第4に、原発の廃炉に至るプロセスの管理、使用済み燃料の管理などを目的とし、従来の原発推進勢力から独立し、強力な権限を持った規制機関を新たに確立すべきであります。
 原発を再稼働すれば、使用済み燃料の貯蔵プールはあふれ出し、再処理をすれば、使う当てのないプルトニウムがたまり続け、処理方法のない高レベル放射性廃棄物は増え続けてしまいます。原発推進路線は、あらゆる面で行き詰まり、八方塞がりの状況であります。自分が生み出す核廃棄物の後始末ができない原発は完成した技術とは言えません。
これらの問題を解決する道は、原発からの撤退の政治的決断を行う以外にありません。
 以上の立場から、核燃料サイクル、プルトニウム循環方式にしがみつき、原発再稼働を前提とする廃止措置計画には反対であります。

尾村としなりの政策 プロフィール 1962 年大田市生まれ。
1985 年北九州市立大学法学部政治学科卒業後、松江民主商工会に就職。
島根県商工団体連合会事務局長、消費税廃止県各界連絡会事務局長、日産生命被害者の会事務局長など歴任。

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