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議会の取り組み

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2015 年 9 月定例会 委員長報告に対する討論

2015-10-09 この記事を印刷
 日本共産党の大国陽介です。
 日本共産党県議団を代表して、一般事件案1件、請願2件について委員長報告に反対する討論を行います。

 【第118号議案「県の行う建設事業に対する市町村の負担金について」】

 はじめに、第118号議案、「県の行う建設事業に対する市町村の負担金について」であります。
 本議案は、市町村に対し「建設事業に要する経費の一部を負担させることができる」とした地方財政法や道路法などに基づき、県が行う建設事業に対して市町村の負担割合を定めるものであります。
砂防事業の急傾斜地崩壊対策事業や都市計画事業の街路事業、農業農村整備事業の防災ダム事業など、災害や広域的な役割を果たす事業や山地や農地の保全は、本来県が行うべきものであり、市町村に過大な負担を求めるべきではありません。
 新潟県、和歌山県では、市町村負担金を「原則廃止」にしました。これら以外の県でも見直しが検討されています。
 本県においても、市町村負担のあり方を抜本的に見直すとともに廃止を検討すべきであります。
 以上の立場から、可決とした委員長の報告には賛同できません。
 
 【請願第2号「集団的自衛権の行使を具体化する『安全保障法案』を廃案にすることを求める意見書の採択を求める請願」】
 【請願第3号「安全保障関連2法案、国際平和支援法案、平和安全法制整備法案の廃案を求める意見書採択についての請願」】

 次に、請願第2号「集団的自衛権の行使を具体化する『安全保障法案』を廃案にすることを求める意見書の採択を求める請願」、並びに、請願第3号「安全保障関連2法案、国際平和支援法案、平和安全法制整備法案の廃案を求める意見書採択についての請願」についてであります。
 安全保障法制・戦争法は、国会での審議を通じて問題点が次々と明らかになり、廃案を求める国民の運動が空前の規模で広がりました。県内でも松江市や出雲市をはじめ、各地で大規模な集会やデモ行進が何度も行われるなど、多数の県民が廃案を求めていたことは明らかです。
 しかし、9月19日未明、自民党、公明党などの多数によって参議院で強行的に可決され、成立しました。この政権党の横暴は、立憲主義と民主主義を根底から崩すものであったといわなければなりません。
 何よりも安保法制・戦争法は、日本国憲法に真っ向から反する違憲立法です。戦争法に盛り込まれた「戦闘地域」での兵たん、戦乱が続く地域での治安維持活動、米軍防護のための武器使用、そして集団的自衛権の行使、そのどれもが憲法9条を踏みにじり、自衛隊の海外での武力行使に道を開くものとなっています。
 戦争法に対して、圧倒的多数の憲法学者、歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官を含むかつてない広範な人々から憲法違反という批判が集中しています。このような重大な違憲立法の存続を許すならば、立憲主義、民主主義、法の支配という我が国の存立の土台が根底から覆されることになりかねません。
 2つの請願は、戦争法案の廃案を求めたものであり、法が成立したからといって、安易に不採択とすべきものではありません。請願者の願意を正面から受け止め、法の廃止に向けた行動をとることこそ、議会の役割ではないでしょうか。
 これらの理由から、2つの請願は採択すべきであり、不採択とした委員長の報告には反対であります。

 以上で討論を終わります。
議事録及び録画中継は県議会のHPにてご覧になれます。尾村県議の動画