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2015 年 11 月定例会一問一答質問 (原発問題について)

2015-12-04 この記事を印刷
 【尾村利成議員】:日本共産党の尾村利成でございます。
 県民の命と安全を守る立場で、原発問題に絞って質問いたします。
 私は、11月10日、活断層の徹底調査、厳格なる基準地震動の設定、周辺自治体との安全協定締結を求め、原子力規制委員会、経済産業省に申し入れを行いました。また、10月に愛媛県並びに伊方町が伊方原発の再稼働に同意したことを受けまして、11月21日から23日にかけて四国電力伊方原発を視察し、調査してまいりました。これらの取り組みを踏まえて質問に入ります。
 まず、活断層、基準地震動の評価についてです。
 中国電力は、新規制基準適合性確認審査において、国土交通省、内閣府、文部科学省が日本海における大規模地震に関する調査検討会報告書でまとめた鳥取沖の断層F55断層、島根半島沖の断層F56断層、島根県沖の断層F57断層を、敷地周辺海域活断層の新しい知見として取り入れました。
 この海域活断層、概要をまず説明してください。

 【防災部長(岸川慎一)】:昨年9月に、議員御紹介いただきました国の調査報告書が公表されております。この調査報告書では、山陰沖に存在する主な大きな活断層として3つ挙げております。1つには、鳥取県沖の東西約95キロの断層、これがF55断層と呼ばれております。2つには、島根半島の西部沖、この東西約49キロの断層、F56断層と呼ばれております。3つ目には、日御碕の沖合から西のほうに伸びる約102キロの断層、これがF57断層でございますが、これらが示されております。
 中国電力は、去る11月20日に開催されました原子力規制委員会の審査会合の場で、島根原発の周辺海域における活断層の評価、従来からしておりましたが、これを次のとおり見直したというふうに説明しております。具体には、先ほどの国の調査結果を新しい知見として取り入れたこと、そして、今まで中国電力が行った音波探査など、地質調査結果なども考慮した上で評価を見直した、そういうことでございます。
 具体的にどういうふうに見直したかといいますと、まず鳥取沖の断層、これについては従来、中電は、西側と東側に2つの活断層がある、鳥取県沖西部断層と鳥取県沖東部断層、この2つの活断層があって、それぞれ独立して活動するとしていましたが、これを、この2つの断層が一体で動く約98キロの断層として設定したということでございまして、これがF55断層の関係でございます。
 また、日御碕の沖合からの西のほうに伸びる約108キロの活断層を、今まで設定しておりませんでしたが、国の知見を入れて新たに設定したということでございます。これがF57断層の関係でございます。
 なお、島根半島の西部沖の断層の長さについては、従来どおり48キロで変わりないとしておりますが、これがF56断層の関係でございます。
 そして、この評価につきましては、現在、原子力規制委員会で審査が行われているというところでございます。

 【尾村利成議員】:御説明のとおりです。島根原発の周辺というのは地震の巣の状態にございます。
 F55断層とは、鳥取沖の断層です。今説明があったとおり、この鳥取沖の断層は、中国電力が評価する鳥取沖西部断層、これは40キロ、そして鳥取沖東部断層50キロ、おおむね一致します。西部断層が40キロ、東部断層との間に8キロだけ離隔距離があると言われています。ですから、西部断層40キロ、離隔距離8キロ、そして東部断層が50キロ、98キロの活断層があるわけです。この同一線上の西側に宍道断層が22キロ、原発の南直下に東西走ってるという、そういう状況であります。
 F55断層と宍道断層との連続性、連動性の徹底調査が私は必要だと思いますが、いかがですか。

 【防災部長(岸川慎一)】: まず、鳥取沖の断層F55断層の西の端、島根県に近い側でありますが、ここについては原子力規制委員会から、精度の高い音波探査記録によって評価をするように審査会合の場で指摘がございまして、これに対応して中国電力は、西の端の美保湾の付近で最新の音波探査調査に基づいて追加の地質調査を実施しております。
 また、一方の宍道断層の東の端、鳥取側に近い部分ですが、ここについては同じく原子力規制委員会から中電に対しまして、データを拡充して評価するよう指摘がございまして、これに対応して中国電力は、東の端の付近でございます美保関町の下宇部尾東という地点、そして森山付近、ここでさまざまな調査、例えばボーリング調査、トレンチ調査といった追加の地質調査を実施しております。また、今申し上げました宍道断層の東の端の部分については、ことしの2月に原子力規制委員会みずからによります現地調査も実施されておるというところでございます。
 現在、原子力規制委員会で、これらの追加調査も含めましたさまざまな調査結果を踏まえて、活断層の長さなどについて審査中でございます。連動性を含む活断層の長さの評価、それとそれに基づいて設定される基準地震動、これは島根原発の耐震安全性、これを確保するために大変重要な要素でございます。したがいまして、原子力規制委員会はこの分について一層厳格に審査を行っていただきたい、こういうふうに考えております。

 【尾村利成議員】: 知事、その宍道断層と今言っておりましたF55断層、鳥取沖の西部、東部の断層、これは古い地層では同一の連続した断層ということとなっています。私は、政治として決断すべきことがあると思うわけであります。
 宍道断層が22キロあって、鳥取沖の断層との間の離隔距離、これが19キロという今評価になっています。宍道断層が22キロ、同一線上に鳥取沖の断層がある、その間の19キロは今、活断層は見つかってないわけですけども、しかし宍道断層の22キロと離隔距離の19キロ、そして鳥取沖の断層F55断層、これがつながっているというふうに考えるならば、活断層の長さが139キロとなります。原発の再稼働など絶対にあり得ません。
 そこで、原発の耐震性に求められる保守性を勘案すべきです。県民の命と安全を守る政治家の責任として、この宍道断層とF55断層が連続、連動するものと私は評価すべきだと考えますが、御所見いかがですか。

 【知事(溝口善兵衛)】: 防災部長とのやりとりにありましたように、宍道断層と鳥取沖断層の連動性につきましては、原子力規制委員会において今審査中でございます。厳格な審査をやってもらいたいということでございます。もしそういう必要性があるんであれば、原子力規制委員会において追加調査の実施を求めるなど、そこはまだわかりませんけども、原子力規制委員会で万全を期してもらいたいと。
 いずれにしても、原子力規制委員会がこの問題について審査をしてるわけでございますから、その審査の厳格な審査をお願いをしておると、こういうことでございます。

 【尾村利成議員】: 知事、この間、中国電力の偽造の問題が明らかになって、検査報告書の偽造の問題が明らかになった、そして相次ぐデータの改ざんもあった、5年前は511カ所もの点検漏れがあって、中国電力の不正、不適切事案に対して県民の怒りが高まってるということは御存じだと思います。県民の間からは、中国電力の活断層の調査、トレンチの調査、ピットの調査、剥ぎ取りの調査、この位置が本当に適切なのか、正しいのか、調査の手法も信用できないではないか、こういう批判の声が上がってるのも事実であります。
 私は、基準地震動を設定する上で、この断層評価、活断層評価は本当に厳格でなければならないし、県民の命を守る立場で保守的に考えるべきだと思います。そういう点で、地震学、地質学の専門家、県原子力安全顧問、あらゆる研究者などの研究と知見を総結集すべきだと思います。
 島根原発周辺における耐震安全性、基準地震動の評価に原子力規制委員会が適正に審査するのは当たり前ですけれども、県民の命を守る県としてもこの基準地震動の評価にあらゆる万全の手だてをとるべきことを私は要求しますけども、御所見をお聞かせください。

 【知事(溝口善兵衛)】: 原子力規制委員会が審査中でございますので、その様子を我々は注視をしておりますけども、いずれにしましても、原子力規制委員会の結論を見まして、我々としては、原子力安全顧問の方々、専門家の方々を含めまして、よく審査内容を確認をしていきたいというふうに考えております。

 【尾村利成議員】: 今、活断層、F55断層、宍道断層言いましたけれども、別の専門家からは、これは以前この議会の場でも言いましたが、鳥取県から島根県にかけての地下にひずみが集中していて、大地震を引き起こす未知の活断層の存在があるのではないか、こういう警告がございます。山陰地方の地下というのは年間5ミリ程度地盤が東へずれ動いている、こういう警告がございます。
 私は、徹底した精査が必要だということを重ねて強く求めて、次の安全協定の質問に移りたいと思います。
 中国電力のたび重なる不正を防止し、安全対策を向上させるために、島根県、松江市、周辺の自治体、それは出雲市、安来市、雲南市です。これらが中電への監視、チェックの体制を私は強化すべきだと考えますが、知事の所見を伺います。

 【知事(溝口善兵衛)】: 県は、松江市、中国電力、3者で締結いたしました安全協定に基づきまして、島根原発で原子炉の施設の故障などのトラブル事案、あるいは平成22年の点検不備の問題や今般発生した低レベル放射性廃棄物に係る問題などが発生した場合に、立入調査をやっております。必要に応じて中国電力に申し入れを行うなど、島根原発の安全確保に努めております。
 また、福島原発事故以降は、安全協定に基づきまして、県と松江市が立入調査を実施する際には、周辺自治体に対しまして、希望があれば一緒に同行するよう呼びかけて、それぞれの立場から確認等が行えるようにしておるところでございます。中国電力から新規制基準適合性確認審査の状況などの説明を受ける場合などにも、周辺自治体も一緒に説明を受け、安全審査の内容や安全対策の実施状況などを確認しているところでございます。
 県としましては、松江市や周辺自治体と協力しながら、安全協定に基づきまして、環境モニタリングによる放射線の監視や、必要に応じた立入調査など、現地確認などを行いまして、引き続き島根原発の安全性確保が図れるよう対応していく考えでございます。

 【尾村利成議員】: 知事、私は、周辺自治体のチェック力、監視力の強化が不可欠だと思うわけです。安全協定のことも今御答弁されましたね。
 この安全協定の問題でいえば、周辺自治体は立地自治体である松江市並みの協定の締結を求めています。私は、幾度となく議会でこの問題取り上げました。知事は、電力会社と周辺自治体との安全協定の締結については、議会で次のように答弁されてるんですね。共通のルールが必要で、国が仕組みづくりをしないといけない、国が検討すべき問題だ、こういう答弁を何度もされてきたんです。
 私、冒頭言いましたように、11月10日、経済産業省とこの問題でかなり突っ込んでやり合いました。経済産業省は、私との交渉上で何と言うかというと、安全協定というのは事業者の自主的な取り組みであるから国は関与しないと、国は指導する立場にないと、明確にこう回答するんです。知事は、国にお願いします、だけど私、国に行ってやり合えば、国は、それは地元でやりなさいと言ってるんです。こう言ってるんです。
 この経産省の回答の立場、知事どう考えます。

 【知事(溝口善兵衛)】: それはいつもそういう状況になってるわけですね。それから、だから私が申し上げておりますのは、仮に周辺自治体が電力会社と個々に安全協定を締結した場合には、各自治体の間で意見が違った場合にどういう対応をするのかというメカニズムがないわけです。1つでも反対だということになると通らないのか、多数決でいいのか、そういうところが処理をされませんと、この問題は解決つかないんです。それから、そういう立地自治体並みの状況になりますと、国としても一定の配慮をしなきゃいかんという課題が多分あるんだろうというふうに思います。
 そして、この問題は電力会社全体の問題なんですね。中国電力がそういうことをやりますとほかも影響を受ける、じゃあ電事連でどうするかというようなことになるわけでありまして、そういうメカニズムがなかなかできないんです。松江市との間でも多分できないでしょう。
 したがいまして、そこは立地自治体、周辺自治体、立地自治体になりますと、例えば国の制度でいえば電源立地の交付金の対象になるとか、そういう問題も背後にあるわけでございます。したがいまして、島根県あるいは、じゃあ鳥取県はどうするのかということもありますよ。鳥取県も周辺自治体ですから。じゃあそういうメカニズムがないところで、じゃあみんなで立地自治体並みの取り決めをしましょうと、それに応じてじゃあ事前了解をするかどうかというメカニズムを組むかとなると、それはできないんですね。利害が違いますから。
 そういうことがあって、国が調整を本来すべきであると。国は明確にそれは法律で区分をしてるわけです。この自治体は立地自治体だと、だから電源交付金の対象にすると、そうでないとこはしませんよという仕掛けになってるわけです。だから、そういう問題は日本全体の問題でありますから国が調整すべきだというふうに私はずっと言ってるわけですけども、国は、それは地方の話だと、それぞれの電力会社の話だというふうにやっとられるわけです。それはだめだということをずっと申し入れてるということです。

 【尾村利成議員】: ですから、国がだめだと言うんだったら県が動くんですよ。島根県が動くんですよ。動く方法があるんですよ。安全協定第12条ですよ。これを発動すればいいんですよ。そこなんですよ。国がやらないから待ってるじゃだめなんですよ。県民の命を守るために、安全協定第12条を発動すりゃいいんですよ。
 防災部長、安全協定第12条を説明してください。

 【防災部長(岸川慎一)】: 安全協定第12条は、適切な措置の要求を定めておりまして、これにつきましては、島根原発でトラブルが発生したような場合、あるいは原発の保守や管理が適切に行われていないなどの場合が想定されるわけですが、そういう場合には、県と松江市がまず立入調査を行いまして、さまざまな申し入れあるいは指導などを行ってまいります。その上で、中国電力の対応が適切ではないと、こう判断される事柄が仮にあったとして、それが周辺地域住民の安全確保のため、それに対して特別な措置を講じる必要があると、こう認められるような場合に、中国電力に対しまして、この12条というのは原子炉の停止を含む改善策の実施、こういったものを適切な措置を講じることを求めるというものでございまして、これが協定12条の適切な措置の要求ということでございます。
 安全協定締結時から現在に至るまでそういう事態が生じていないということから、この12条の適切な措置の要求ということはまだ実施事例がないというのが現状でございます。

 【尾村利成議員】: 知事は安全協定よく御存じですよね。安全協定第12条には、原子炉をとめる権限があるわけですね。その精神というのは、県民の命と安全を守るということなんですよ。
 今部長答弁あったように、第12条の発動は一度もないわけですね。第12条は、原子炉停止要求のほかにどんなことが使えると思いますか。県民の命と安全を守るために発動するための権利、条文なんですよ。どんなものが使えると思いますか。

 【防災部長(岸川慎一)】: 立入調査を行った上で、改善策をさまざま指導いたします。それに従われないような場合、改善策をさらに強力に求めていくというところで使うことになります。その一番強力な事柄が原子炉の停止要求といいますか、原子炉をとめた上で必要なことを行えというようなことになる。さまざまな改善策を行わない場合に、それをしっかりやらせるための最後の担保ということだろうと思っております。

 【尾村利成議員】: 安全協定の第12条というのは、周辺地域住民の安全確保のため特別なる措置を講ずる必要があるときは中国電力に対して適切な措置を講ずることを求めると、こうなってるわけです。今答弁があったとおり、一番きついのが原子炉の停止なんですよ。周辺住民の安全確保なんですよ。
 私は、周辺住民の安全確保するためにはいろいろあると思うんですよ。これ知事とは何度も私この議場でやり合ってきたんですけども、基準地震動を正確に評価するために活断層の徹底調査をさらなる追加調査を県として私は要求する権利がこの第12条にはあると思います。
 周辺住民の安全確保のために、今、周辺3市の出雲そして雲南、安来、30キロ圏内ですから、広域避難計画はこれは法律で策定が義務づけられてる。しかし、原発が動く、動かさない、どうするかというときには意見言う権限がないでしょう。不条理でしょう。だから、周辺3市は、立地自治体並みの安全協定を結びたいと言ってるでしょう。だけど、知事言われるように、だから知事は国にシステムつくれといって何度も言ってきた、だけど国は動かない、こう言われる。それは現実そうです。だから、国に対して、周辺自治体に対して原発再稼働の同意権、不同意権、または電力会社との協定権、協議権、こういうものを認めるように法をつくるようにということもあるでしょう。しかし、今動かないわけだから、県として動くべきだと。国がやらないから待ってますじゃなくて、だったならば県が主体的に動くべきだと。
 だから、私はこの第12条を発動してほしいんですよ、県に、知事に。それどうですかと言ってるんですよ、知事。どうですか。

 【知事(溝口善兵衛)】: 12条の措置要求というものがどういう範囲に及んでるのかというのはいろいろ議論があるところだと思いますけども、多分、措置をとるわけですから、原発に関してどうするかということだと思いますけども、議員はもう少し広く考えていいんじゃないかという御主張ですけども、そういう議論があるにしても、先ほど申してる問題は解決しないんです。周辺自治体が立地自治体と同じようなことになった場合、立地自治体と同じような立場に立った場合に、じゃあ意見が違った場合はどうするんだということがちゃんとないと、これは同じ問題が残るわけであります。そこは立地自治体の中ではなかなか決められないわけです。
 したがいまして、そこはやはり国が調整しなきゃいけませんし、また立地自治体として扱うということになれば、それは国の制度においても交付金といった問題をどうするのかという問題とつながるわけでございます。それから、中国電力としても電事連の中の一員ですから、電力会社全体がどうなるかということもあるわけでございます。それはなかなか簡単なことじゃありません。
 大事なことは、立地自治体というものをどういう範疇でやるかというのはやっぱり国が決めなきゃいけません。原子力政策を国が決めてるわけですから、それで交付金も供与してるわけですから、国の責任なんです。原子力発電政策、原子力政策をどう進めるかというのは国がやはり主体的にやってるわけです。そこを抜きにしてやろうと思っても、なかなか進まないですね。で、私は、国がちゃんとやるべきだということを申し入れてる、しかしなかなか決着がつかない。しかし、周辺自治体からいろんな御意見がありますから、私は周辺自治体の意見をよくお聞きしましょうと、これはたしか覚書だったと思いますけど、お聞きをします。その上で総合的に判断しますといったようなことはやってるわけです。できる限り立地自治体以外の周辺自治体の意見もよくお聞きしよう、そしてまた周辺自治体にも一定の必要な資金は提供しようということをいろんな形でやってるわけでございます。そういう状況にあるということを御理解いただきたいと思います。
 それから、やはり大事なことは、原子力発電をどうするかというのは国のエネルギー政策とかかわってるわけです。国が日本のエネルギー政策をどうするかということを責任持ってやってるわけです。その原子力発電の安全性を管理するのは原子力規制委員会だという法の構成があるわけでございます。それをしのいでやるということはなかなか困難なことだと思いますね。やはりそこをきちっとしない限り、こうした問題を議員がおっしゃるようにはできません。

 【尾村利成議員】: 知事、国が責任持って原発政策やってますか。福島の事故が今どうなってますか。国に対して、国の政治が間違ってるときにきちっと物を言うのが私は長というものだと思います。
 避難計画に入ります。
 部長、現時点において島根県並びに立地、周辺自治体の避難計画の実効性をどう評価していますか、伺います。

 【防災部長(岸川慎一)】:島根原発の避難計画につきましては、まず県が避難の方法ですとか避難先、あるいは避難ルートなどについての大枠を定めまして策定しております。これは平成24年11月でございます。これを基本にしまして、立地自治体あるいは周辺自治体の県内関係4市では、避難する際の一時集結場所あるいは避難施設などを設定するなどいたしまして、より詳細な避難計画、これをそれぞれ策定してきております。
 一方で、避難計画の実効性をどんどん高めていくためには、いろいろ検討すべき事項がございます。例えば避難に必要な車両あるいはその運転要員の確保ですとか、あるいは支援を必要とされる方々の避難あるいは屋内退避に当たって、実際にそれらの方々を支援する要員をどう確保していくのか、あるいは多くの避難者や車両に対応することができるようにスクリーニングの具体的な方法を検討すべきである、そして避難者を受け入れる受け入れ側の自治体の支援体制といったようなこと、さまざまな検討する課題がございます。
 そこで、現在、国と関係する2県6市が連携した作業チームをつくりまして、いろいろ検討を進めてきております。例えば避難の手段でありますとか、避難する際に支援者が必要かどうか、あるいは避難に当たってどのような課題をお持ちか、こういったことを把握するために、避難方法などの実態調査を今行っているということでございまして、そういったことも含めてさまざま検討を進めております。
 今後とも、この作業チームによる避難対策の検討を進める一方で、住民の方々や防災業務関係者が参加する訓練などを繰り返し行いまして、避難計画の実効性を高めていきたいというふうに考えております。

 【尾村利成議員】:知事が、国が原子力規制委員会とおっしゃるんで、じゃあ原子力規制委員会が審査を合格をし、国がこれはオーケーと出した伊方原発がどうなのかということで、私は視察に行ったわけです。伊方原発の状況について少し報告させてください。
 私は、伊方原発を視察して、私の結論はただ1つです。実効ある避難体制が全くない原発の再稼働は無謀のきわみだと思いました。
 伊方原発は、愛媛県の西の端、佐田岬半島のつけ根付近に立地しています。すぐ近くを日本有数の活断層である中央構造線断層帯が走り、巨大地震の震源となる南海トラフも近く、日本で地震の危険が高い原発の一つです。
 伊方原発再稼働の大きな問題は、事故が起きたときの避難体制が全くないことです。重大事故が発生した際の避難計画では、原発から西側の5,000人の半島部の住民は、定員が292人のフェリーで三崎港から大分県に避難することになっています。しかし、津波や悪天候が重なれば船は出ません。多くの住民が取り残されてしまいます。
 私はこの目でその場所を見てきました。現地の方からは、非現実的な避難計画だ、私たちは事故が起こったとき逃げ場がありません、佐田岬半島の道路は本当に急斜面で狭くて地盤がもろくて崩壊の危険が高い、こういう怒りと不安の声、私は聞いてまいりました。
 私は、この伊方の視察を通じて強く感じました。実効ある避難計画が策定されない限り原発の再稼働などあり得ないということを再認識しました。知事、この点で所見をお聞かせください。

 【知事(溝口善兵衛)】:原発につきましては、国としてエネルギーをどう確保するかというエネルギー計画があり、そのもとで原発も一定の役割を果たすということになっておるわけです。しかし、原発につきましてはいろいろな事故のリスクがありますから、リスクを可能な限り小さくしなきゃいかんわけです。完全にゼロになるとは誰も思ってないと思いますけども、ゼロとなるような努力をするというのが国の考えでございます。そのために規制委員会が審査をして安全対策を講ずるわけでございますし、またリスクが完全にゼロになりませんから、安全対策に加えまして万が一の場合の対応をしなければならないということで、避難の計画でありますとかそういうことをやっておるわけでございます。
 そういう意味におきまして、私どもとしては、避難計画をさらに完全なものに近い形にするように努力をしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 【尾村利成議員】:私は、県民の命と安全を守る責任が県議としてあります。技術的に未完成な原発の再稼働など絶対に認めないということを強調して、質問を終わります。
議事録及び録画中継は県議会のHPにてご覧になれます。尾村県議の動画