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2019 年 6 月定例会 知事提出議案、請願に対する討論

2019-07-02 この記事を印刷
 日本共産党の大国陽介です。日本共産党県議団を代表して、条例案1件、請願1件について「反対」の討論を行います。また、請願1件について「賛成」の討論を行います。

 【第82号議案「島根県手数料条例及び警察に関する手数料条例の一部を改正する条例】
 【請願2号「『消費税10%への増税中止を求める意見書』提出を求める請願」】

 はじめに、第82号議案「島根県手数料条例及び警察に関する手数料条例の一部を改正する条例」、及び請願2号、「『消費税10%への増税中止を求める意見書』提出を求める請願」についてであります。

 第82号議案は、消費税の増税に伴い10月1日より各種手数料を引き上げるための条例の改定、請願第2号は、増税中止の意見書を政府に提出することを求めるものであります。

 今、日本の経済及び国民生活の実態は、どうでしょうか。実質賃金は伸びず、家計消費は低迷し、深刻な消費不況が続き、アベノミクスと社会保障費の抑制によって格差と貧困は拡大する一方です。

 この下で、消費税率の引き上げが実施されれば、地域経済をさらに疲弊させ、中小企業や小規模事業者の経営を脅かし、雇用不安を招くなど国民生活への影響は計り知れません。「軽減」と宣伝されている複数税率による混乱も心配されています。また、キャッシュレス決済時の「ポイント還元」、「プレミアム付き」商品券の発行など、どんなに「対策」をとったとしても、増税の痛みを消すことはできません。制度を複雑にするだけで、消費者にも中小商店にも、負担の軽減にならないことは明白です。

 景気悪化を招き、低所得者ほど負担が重いのが消費税の特徴です。「いま、消費税を上げるときなのか」との声は日増しに高まっています。消費税の10%増税は、今からでも中止すべきであります。

 よって、第82号議案を「可決」及び請願第2号を「不採択」とした委員長の報告には反対であります。

 【請願第1号「日本軍『慰安婦』問題への誠実な対応を求める意見書の撤回決議を求める請願」】

 最後に、請願第1号「日本軍『慰安婦』問題への誠実な対応を求める意見書の撤回決議を求める請願」についてであります。

 本請願は、平成25年(2013年)6月定例会において可決した意見書の撤回を求めるものであります。

 意見書は、「慰安婦」問題は、女性の人権、人間の尊厳にかかわる問題と指摘し、日本政府に対し、この問題に対しての誠実な対応を求めるとし、一つに、「河野談話」を踏まえ、その内容を誠実に実行すること、二つに、被害女性が二次被害を被ることがないよう努め、名誉と尊厳を守るべく真摯に対応することを求めるものです。

 日本軍「慰安婦」問題は、日本が起こした侵略戦争のさなかに植民地にしていた台湾、朝鮮、中国などで女性たちを強制的に集め、性行為を強要した非人道的行為であり、1991年から本格的に行われた日本政府による調査をはじめ、司法の場での繰り返しの事実認定においても、既に明らかになっていることであります。よって、意見書の内容は、極めて当然の良識ある要求であると考えます。

 また、「慰安婦」問題で「軍の関与」と強制性を認めた「河野談話」では、「歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さない」と明記されていることを強調するものです。

 これらの理由により、「不採択」とした委員長の報告に賛成であります。

 以上であります。
議事録及び録画中継は県議会のHPにてご覧になれます。尾村県議の動画